落下の悲劇と修復
5機目のMiG-17Fのページを書いたのは2025年の1月末になりますが、 完成したキットの撮影は先に作ったMiG-29と併せて翌2月の上旬に行いました。 そしてそこに悲劇が待っていたのです。完成した各キットは、カメラをコレクションしたキャビネットの中、 空いたスペースを活かすための急ごしらえの棚の上に飾っていたのですが、
撮影しようとキャビネットから棚を引き出そうとした際に、 私のちょっとした不注意で、 棚の両端に置いていたMiG-17FとMiG-29が約1.1m下のフローリングの床に落下してしまったのです!
この1年間のキット製作中、シマッター!と叫んだことは何度もありましたが、今回は青ざめました。
この約3ヶ月間の苦労が水泡に帰したかと思い、落ちた2つのキットを拾い上げて見たところ、
①MiG-29
壊れたパーツ
・機首のピトー管
外れたパーツ
・キャノピー(前後とも)
・主脚格納トビラ片側1個
・上のトビラに付いた着陸灯
・コクピット前方の小型ピトー管
・コクピット後方のアンテナ
①MiG-17
壊れたパーツ
・両翼のピトー管
・機首の機関砲身(37mmの方)
外れたパーツ
・機首
・前脚トビラ片側1個
そうです!たったのコレだけで済んだのです。
1mの高さから硬い床に落ちたのですから、もっとヒドイ有様かと思ったのですが、 たぶん功を奏したのは、細かいパーツの接着にはすべて「エポキシ系接着剤」を使っていたのが幸いしたということではないかと思っています。
何とか冷静さを取り戻し、その日から翌日にかけて、外れたパーツの再接着を行いました。
両キットとも壊れたピトー管(もう折った回数も書きたくない!)、 MiG-29は真鍮製でしたが90度以上折れ曲がっていた部分はソォーッと矯正し、機首との接合部はアラをなんとかゴマカシて接着。
MiG-17の方は、また細切りプラ版をルーターで整形する気力は残っていません。 急いでヨドバシヘ向かって、0.8mmの真鍮パイプを買い手持ちの洋白線と繋いだあと、プライマーを塗って塗装しました。
そうやって何とか修復したわけですが、接着部の強度は間違いなく落ちていると思います。
と言うことで、MiG-17Fと前作MiG-29の撮影画像は上記の修復後の画像となります。
もし、破損内容が致命的で修復不可能だったとしたら・・・考えたくもありませんが、ページ数が減ってたんでしょうね。
(2025年2月)
【追記その2】
もしまた飛行機プラモを作るとしたら
積みプラというほどの数ではありませんが、私は以下2つのキットを持っています。
これは童友社が販売したロシアのズベズタ社製キットです。
現在はロシアのキットが日本で販売されることはなくなったと思いますが、私が6年前に引っ越しした際、 新調した冷蔵庫や、洗濯機を買った際に貯まったポイントで買ったものです。
以前もどこかに書きましたが、その当時海外に行く機会が多く、良く乗っていた旅客機がこのボーイング787-8で、 コクピットグラス周辺の処理が現代的で格好良く思っていました。
機体の主要パーツを仮組みする限り、787のプロポーションを良く捉えた好キットだと思っています。 このキットも定年退職したら作ろうと思っており、海外のサイトでサードパーティのデカール(デザインが好きなスターアライアンス塗装)や、 ホワイトメタル製のランディングギアkitを何度かポチりそうになりながら踏みとどまっていました。
1/144とはいえ置き場所を選ぶサイズなので着手できていませんが、機会があればこのサイトでも紹介したいと思っています。

ドイツレベルの1/72ホルテンGo-229です。
このキットを欲しくなった理由はただひとつ、戦後にドイツで捕獲されアメリカへ運ばれた後スミソニアン航空宇宙博物館に保管されているHo-229の機体画像をWikiで見たからです。
ナチスドイツ敗戦の末期、様々な分野でオカルト的に進化した兵器が設計〜開発されていたことは良く語られているとおりで、 戦後に各国で開発された兵器がこれらの影響を受けていたのも周知の事実です。
このサイト中に掲載したMig-17の先代であるソビエト初の実用ジェット戦闘機MiG-15も、 ナチスの天才技術者クルト・タンク博士が設計した「フォッケバイン」ことTa-183の影響を受けていることは間違いないようです (当のソビエトは否定していたそうですが)。

まともな全翼機と言えば、20世紀末にアメリカ空軍で採用されたステルス爆撃機「B-2スピリット」くらいしか知しりませんが、 ホルテンがテスト飛行に成功したのは1944年、B-2に遡ること半世紀も前です。
実際の全翼機は操縦が非常に難しいらしく、B-2にしても「フライ・バイ・ワイア」技術が確立されての実用化だったそうですが、 その半世紀も前に実際に飛んだというのはスゴイことだと思います。
・・・このまま書き続けると長くなりそうなのでここで止めておきます。 でもいつかスミソニアンの画像をベースにしたジオラマを作ってみたいと願っています。
(2025年3月)